大型クラゲ情報

平成30年7月 9日
国立研究開発法人水産研究・教育機構
大型クラゲの出現状況(国際フェリー調査結果等)について-第1報-

1.大型クラゲの出現情報

(1) 東シナ海における調査船による目視調査結果※1

1) 実施期間 平成30年6月26日~30日
2) 結果 東シナ海西部の17地点での出現量(平均密度)0.021個体/100m2
 昨年同期の結果(0.053個体/100m2)より少なく、昨年よりも南東寄りに分布している。

(2)東シナ海における国際フェリー(大阪-中国・上海)による目視調査結果※1

1) 実施期間 平成30年6月19日~20日
2) 結果 東シナ海における出現量(平均密度)0.005個体/100m2)。
昨年同時期の結果(0.0003個体/100m2)より多い。

(3) 黄海における国際フェリー(韓国・仁川-中国・連雲港)による目視調査結果※1

1) 実施期間 平成30年6月27日~29日
2) 結果 黄海における航路上で目撃されなかった。
 昨年同時期の結果(0.0001個体/100m2)より少ない。

(4) 対馬海峡における国際フェリー(博多-釜山航路)による目視調査結果※1

1) 実施期間 平成30年6月26日
2) 結果 対馬海峡水道で1個体(傘径40cm)を目撃した。東水道における出現量(平均密度)は0.00004個体/100m2。西水道では目撃されなかった。
 昨年同期の結果(西水道で2個体、東水道で目撃なし)より、西水道で少なく、東水道で多い。
※1.国立研究開発法人水産研究・教育機構及び国立大学法人広島大学により構成される「大型クラゲ国際共同調査共同研究機関」が実施。

(5) 日本沿岸水域における出現の確認※2

  • 平成30年6月12日に長崎県対馬市峰町東部定置網(1個体、傘径30cm)と壱岐市芦辺町定置網(1個体、傘径50cm)で出現を確認した:対馬・壱岐の定置網で今年初めての出現。
  • 平成30年6月14日に石川県輪島定置網で出現を確認した(1個体、傘径30cm):本州の定置網で今年初めての出現。
  • 平成30年6月21日に長崎県五島市三井楽町定置網で出現を確認した(4-6個体、傘径30-60cm):五島の定置網で今年初めての出現。
    • ※2.NPO法人水産業・漁村活性化推進機構の委託を受けて、一般社団法人漁業情報サービスセンターがとりまとめた情報による。
      過去に対馬の定置網で確認された日  
      平成21年 6月30日 日本沿岸水域で大型クラゲが大量出現した年
      平成22年 9月17日 日本沿岸水域で大型クラゲの大量出現がなかった年
      平成23年 9月29日
      平成24年 7月24日
      平成25年 7月26日
      平成26年 8月 6日
      平成27年 9月15日
      平成28年 6月28日
      平成29年 7月 5日

2.今後の調査計画等

 現時点の大型クラゲの分布状況は、概ね昨年と同様の低水準に留まっておりますが、例年とは少し異なった傾向が見られます。東シナ海においては、済州島南方や五島列島西方で例年よりも早く大型クラゲが見られる一方、例年分布の主体となっている長江沖合や黄海で大型クラゲがほとんど見られておらず、全体的に南東寄りに分布しています。日本周辺海域では例年より早めに大型クラゲが出現しており、6月12日に対馬と壱岐、14日に石川県輪島でクラゲが少数確認されていますが、日本海への流入量は低い水準に留まっているものと考えられます。対馬での目撃情報を基に移動予測計算を行った結果では、大型クラゲの先端は8月上旬に津軽海峡に達することが予測されています。また、今年の特徴として、ユウレイクラゲと呼ばれる比較的大型のクラゲが例年より多く出現していることが報告されています。
今後、黄海における分布状況がどのように変化していくか等、引き続き大型クラゲの出現状況をモニタリング※3し、出現状況に関する情報提供※4を行ってまいります。

※3.主な大型クラゲ出現状況調査の実施予定(7~8月上旬)
(調査船による分布調査)
平成30年7月18日~24日 東シナ海大型クラゲ分布調査

(国際フェリーによる目視調査)
平成30年7月10日 日本−韓国間の国際フェリーによる目視調査
平成30年7月中旬  日本−中国間の国際フェリーによる目視調査
平成30年7月24日 日本−韓国間の国際フェリーによる目視調査
平成30年7月下旬  日本−中国間の国際フェリーによる目視調査
平成30年8月7日 日本−韓国間の国際フェリーによる目視調査

※4.大型クラゲ出現状況調査の結果については、以下でお知らせしております。
国立研究開発法人 水産研究・教育機構 URL:http://www.fra.affrc.go.jp/kurage/
日本海区水産研究所         URL:http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/Kurage/kurage_top.html

本件照会先:
国立研究開発法人 水産研究・教育機構
研究推進部 次長 桑原 TEL 045-227-2714
日本海区水産研究所 資源環境部長 渡邊 TEL 025-228-0587